『犬がいるから』知れたこと・かけがえのない日々について

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犬と本

犬と一緒に暮らすことの幸せ。そして犬とともに生きることの大変さ。
その全部がぎゅっと詰まった一冊、ご紹介します。
犬好きにとっては最高のエッセイ『犬がいるから』は、特に「大型犬と暮らすことに憧れがある人」は必読です。

帯の写真がハリーくん。もうこの写真だけでも、つやっつやの黒さに魅了されちゃいます…たまりません。

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あらすじ

生後3か月の黒ラブ
ハリーがやってきた。
元気いっぱいでいたずら好き
甘えん坊のハリーはぐんぐん大きくなり
家族との絆も深まっていく。
山も谷もなんのその
みんなで乗り越え
村井さんちは今日も大騒ぎ!

『犬がいたから』そでより

本書は、翻訳家かつエッセイストである村井理子氏のわんこエッセイ。登場するわんこ「村井ハリー」くんは2017年12月17日生まれのラブラドール・レトリバー(本名はネルソン・オブ・サウス・カントリー・スター。かっこいい!)。本書が上梓された時点で1歳9か月、体重は35kgの大型犬です。

とにかくすべてのエピソードがわんこ好きにはたまりません。網戸は破る、フローリングは削る、さらに階段に至っては「軽く食べた」形跡すら残すハリーくん。超パワフルな大型わんこです。
しいちゃんもいたずらはいろいろしてきましたが、これを見るたびに「かなわないな」と思います(別に対抗してほしいわけではないですが)。

私にとって、一番ぐっときたお話は本書4章「犬はいつも私たちと」でした。

犬はいつも私たちと

ハリーくんのために自宅を修繕する際、目立っていたのが壁の汚れ。
小さなお子さんと暮らすおうち、やっぱり汚れますよね。
そして…

でもなにより目立ったのは、歴代の犬たちが壁に残した汚れだった。
(中略)
それは、確かにここにあの二頭が生きていた証だ。汚れだけれど、汚れじゃない。

『犬がいるから』p.30-31より

読み返すたびに、ここで胸がぎゅっとなります。
我が家もいろいろなところに犬の跡が残されています。
しいちゃんがつけた爪の跡を見るたび、思い出してしまいます。

わんこは生活リズムを大きく変えます。私もわんこを迎えてから、生活の中心が簡単に変わりました。
とにかくすべてがわんこ中心になります。

そしてわんこがいないと、その不在が重くのしかかってきます。

わんこの証

しいちゃんは去勢手術で病院に一泊したことがあります。それだけでも私にとってはかなりつらい経験でした。
床の抜け毛を見ては思い出し、お気に入りのクッションを見ては思い出し…私にとっては初めてのわんこと離れる経験だったので、「もしかしたら麻酔で何か起きるかもしれない」という不安と相まって心配で仕方なかったことを覚えています。

シェルくんは時々トリミングに行っています。そのときは、なるべくしいちゃんを連れて長いお散歩をするようにしています。
先住犬であるしいちゃんのために時間を割く、という意味もありますが、どちらかと言えば大きいのは「シェルくん不在に耐えられないから」という理由です。
初めてのトリミングのときはいつ終わるかがわからなかったのでおうちで待ちましたが、この時もものすごくそわそわしていました(ただの心配性という説もあります)

現時点で迎えて1年ちょっとのシェルくんですが、すでに推定9歳のシニアわんこです。亡くしたときの不在に耐えられるか、今から不安です…。

でも、わんこはいろいろなところに「生きていた証拠」を残してくれるんだとこれを読んで気づきました。
そう思って見ると、我が家のテーブルについた爪痕やフローリングのはがれた跡も愛しく思えてきます(笑)。

どんどん家がわんこ仕様になっていくのもご愛敬。
特にフローリングは滑るので、我が家は妙に床に関してこだわる家と化しています。

でもこれも、先々私の心を支えてくれるものになるんじゃないかと思います。
(と、想像するだけで涙目になるタイプのママですが)

「きみがいるから」できたこと

本書のタイトルは『犬がいるから』ですが、この「犬」には「きみ」とルビが振ってあります。
本当に、一頭一頭の「きみ」がいるからできるようになったことはたくさんあります。

筆者はハリーくんと暮らすうちに「毎朝顔を合わせる人たちも増えた」と書いています。
私も朝晩しいちゃんシェルくんと散歩をするので、近所の(犬好きな)人たちとかかわりが生まれました。
わんこ連れでなければ言葉を交わすこともなかったような人たちと、自然と会話がはずみます。しいシェルを見ると声をかけてくれる犬友(犬を飼っている人に限りません)もたくさんできました。

わんこたちは私が与えた以上に、たくさんのものを返してくれます。
これからも大事に日々を生きていこう…と読むたびに思える一冊です。

次に読む本の参考になればと思います(‘ω’)ノにいで家のママでした。

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