2021年10月31日、衆議院議員選挙が実施されます。
昨今重視される「動物愛護」に関する施策が、やはりわんこと暮らす人間としては大きなポイント。
ということで、犬・猫などの愛護動物に対する公約(マニフェスト)はどうなっているのか? が気になるところ。
しかしそれを調べているうちに、現在政権を握る自民党・公明党について前回の公約ではどうなっていて、それがどこまで果たされているのか? が気になり始めました。
自分が投票先を決める上での覚書ですので、参考になる方がいらっしゃればご活用ください。
前回(2017年)の公約
2017年の衆議院選挙以来、政権を担当しているのは自民党・公明党。
この2党が掲げた公約については、現在どこまで達成できているのか? まで見る必要があると思います。
言うだけ・書くだけならいくらでもできますからね…!
ということで、以下にまとめてみました。
自民党(2017年公約)
「衆議院選挙公約2017」で調査しました。
結果…
総合政策集での「動物愛護」に関する言及→アリ
「公約」の中には項目がなかったのですが、詳細に書かれた政策集のなかでは「環境 372 愛護動物と共生する社会の実現」という項目で触れられていました。
愛護動物の虐待をなくすため、動物取扱業への適切な監視、指導等が実施されるよう国と地方自治体との連携強化を図ります。
総合政策集2017J-ファイル より
また、ペットの命を守るとの観点から、マイクロチップによる情報管理制度の導入について検討を進めるとともに、動物由来の共通感染疾患の予防等にも取り組みます。さらに、引き取り数を削減するための地域住民・飼い主等への普及啓発や適正譲渡の推進など、犬猫の殺処分をできる限り減らすための取り組みとともに、災害時におけるペット連れの被災者対策の取り組みも強化します。
加えて、小動物の動物看護士の将来的な国家資格化又は免許制度の創設に向けた検討を行います。
「マイクロチップ」に関しては動物愛護法で2022年4月より販売業者に関して装着が義務付け、「小動物の動物看護士」についても2019年6月に制定された「愛玩動物看護士法」によって国家資格化が予定されています。
「共通感染疾患」に関してはやや動きが鈍い気がします。新型コロナウイルス感染症に関しては、犬猫に対する対策まで手が回らないという状態なのかもしれません。
また、保健所の「引き取り数」は1990年ごろから年々減少しているものの、いまだ大量の殺処分が行われています。もちろん殺処分をゼロにするには現実的なスペース・費用の問題もあるでしょうが…。
ちなみに2019年の犬猫の引き取り数は85,897頭、うち殺処分数は32,743頭で、殺処分率は約38%です。
(参考:環境省ホームページ)
公明党(2017年公約)
「2017衆院選 マニフェスト」で調査しました。
結果…
公約での「動物愛護」に関する言及→アリ
「人を育む政治の実現へ」の中の「㉓動物愛護管理の推進」に触れられていました。
小動物の動物看護師の将来的な国家資格化、または免許制度の創設に向けた検討を行います。
衆院選重点政策 より
短!少な!! とは思いましたが…実際に上で触れたとおり実現されてはいます。
「愛玩動物看護士法」ですが、議員立法による法案。
ただし「自由民主党、立憲民主党・無所属フォーラム、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の共同提案」とのことで、自民党・公明党独自の政策ではないようです(国会会議録より)。
こうやって見比べてみると、「公明党独自の政策」としてはあまり見えてきませんね…。
自民党のような「総合政策集」はHP上では見つけることができませんでした(マニフェストの方にかなり細かく書いてあったので、合体したものなのかもしれません)。
雑感
当然のことかもしれませんが、マイクロチップのような具体的なものは導入もしっかり行われている反面、「普及啓発」「被災者対策」のように何をするかが定められていないものは導入も遅いように思います。
今回の公約を見るうえで、具体性はひとつのポイントになるのではないかと思います。
今回の公約
全ての党について公約を見た結果を記載…とすると、この記事がかなり長くなってしまうため…ごめんなさい。
もっとも動物愛護に対する言及が多かった党→共産党でした。
言及が見られない党→国民民主党・社民党・N党でした。
今回のマニフェストについては非常によくまとめてくださっているブログ記事がありましたので、ぜひこちら↓をご覧ください。
まとめ:動物愛護をひとつの争点に
すべてではないにせよ、多くの党が動物愛護に触れるようになっています。
2017年選挙の公約ではさらっと1文触れるのみだった公明党も、今回の公約では動物愛護に関する内容がかなり増えていました(ほぼ自民党と重なっていましたが…)。
消費税や選択的夫婦別姓、同性婚や憲法改正の可否…様々争点はありますが、投票先を決める基準のひとつに「動物愛護」の視点を持ってくれる人が増えたら嬉しいな、と思います。
今回の記事で事実誤認がありましたら、お手数ですがお知らせ頂けますと幸いです。
よりよい社会のために一票を投じましょう(‘ω’)ノにいで家のママでした。
→11/1追記:開票結果が出ましたね。
選挙のときだけ関心を持って終わり! ではなく、引き続き政治の様子を注視してきましょう。
自分が投票した政党・候補者が当選しなくても、その一票は無駄にはなりません。
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