実はけっこう、美術館が好きだったりします。
わんこと暮らし始めて、ついつい「犬の絵」に興味を惹かれるようになってしまいました。
私と同じようなわんこ好きの方々のために、最近行ってきた展覧会にあった美術館に展示されていた絵の中に、わんこが何匹いたか? 数えてきました。
素人が目視で数えただけです。お楽しみ程度にお考え下さい。
これをきっかけに美術館に行ってみよう! 実物を見てみよう! となった方が増えればうれしいです。
今回の展覧会
うまくいけばシリーズにしようと思っています(笑)。これを美術館に行く口実にしたい…。
ということで、今回見に行った展覧会はこちら。
「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」
点数:約80点
フランスの近代風景画をたどる展覧会です。
風景画がどのように展開していったのかを追うことができます。
美術館に行きたい! という欲求が高まって突然訪れたので、下調べゼロで行ってきましたが楽しかったです。
様々なきっかけによって風景画が変化・発展していくのは面白いものがありました。
個人的に面白かったのは絵具の発展という観点。
チューブ式の絵具が発明されて戸外で絵が描けるようになったことによって様式が変化した、というのは全く考えていなかった視点なので驚きました。
油絵中心ですが、版画などの印刷物も複数ありました。
わんこは何匹?
全部で6匹見つけました(もっといたぞ! という方、ぜひ教えてください)。
以下で私がわんこを発見できた絵についてまとめます。
「風景」ジャン=ヴィクトール・ベルタン
細部まで描き込まれた絵の中に、わんこが2匹。
どうも猟犬のように見えます。
風景とともに描かれている人々はずいぶん古めかしい格好をしています。
これは描かれた時代より昔の理想化された風景とのこと。
猟犬とはいえわんこがいるのが理想の風景、っていうのはうれしいですね。
「ノルマンディー、牛と羊の群れの帰り道」コンスタン・トロワイヨン
牛2頭、羊3頭の前を横切るように走るわんこが1匹。
黒っぽくふさふさした毛の持ち主で、首輪も装着しています。
顔は見えませんが、水平よりも少しばかり持ち上がった尻尾が元気を感じさせます。
こちらの絵画はポストカードにもなっており、お土産に買って帰りました。
「平原の羊の群れ」ジャン=フェルディナン・シェニョー
羊の絵画で有名な画家による絵の中に、わんこが1匹。
白っぽいわんこが羊と一緒に描かれています。
牧羊犬なのか? 着目すべきはそのお耳。
片耳だけが立ち、もう片方の耳は垂れています。
羊だけでなく、わんこに対する観察眼も鋭いのを感じました。
「おしゃべりな女性たちの会話」レオポルド・デプロス
こちらの作品はエッチング。
道を挟んで会話に興じる人々の間、中央に犬の後ろ姿…のようなものが見えます。
何となく暑そうな光景の中、ゆっくりと移動するわんこ。
暮らしのなかにわんこが溶け込んでいるんだなあ、と感じられる一枚でした。
「ボルドーの港、バカラン埠頭の眺め」ウジェーヌ・ブーダン
海・空の描写が群を抜いて素晴らしいこの1枚の中に、どうやらわんこのような姿が1匹。
黒白ぶちのわんこ、のように見えますが…違ったらごめんなさい。
人々と一緒に歩いているように見えます。
おまけ:わんこはいなかったけど好きな絵
もちろん他にも魅力的な絵がたくさん。
個人的に好きになったのは、テオドール・ルソーの「沼」。
風景画なのになぜかシュルレアリスムを思わせる筆致とその画面構成が魅力的でした。
また、クロード・モネの「ベリールの岩礁」はさすがとしか言えない1枚。
離れて見たときの力強さも、寄って見たときの細部の筆遣いも圧倒的でした。
有名タイトルなだけにクリアファイルなどいろいろなグッズになっていましたが、あの色遣いは本物でしかわかりませんね。
写真で見ると「なんだか違う…」と思ってしまいます。
全体的に、引きで見ると魅力が増す絵画が多かったのも今回驚いたポイントでした。
離れて見ると輝き出す絵画が多く、近づいたり離れたりすることで様々な表情が楽しめました。
まとめ:美術館は楽しい
やっぱり絵画、特に油絵は本物からしか得られない情報がたくさんあります。
絵具の盛り上がりが見られたのは本当に面白かったです。
今回は冒頭で取り上げた「風景」が展覧会の一枚目でした。
そこにたまたまわんこが描かれていたことで、今回の見方を思いつきました。
何か一つ着眼点があると、より一層美術館を楽しむことができました。
皆様もぜひ、お出かけ先にいかがでしょうか(‘ω’)ノ
展覧会情報
「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」
・北九州市立美術館(2020/7/25~9/6)
・島根県立美術館(2020/9/12~11/3)
・福井県立美術館(2021/2/27~3/21)
・名古屋市美術館(2021/4/10~6/6)
・SOMPO美術館(2021/6/25~9/12)
・静岡市美術館(2021/11/20~2022/1/23)
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