先日の記事で「保護犬を引き取るための条件」について具体的に検討しました。
「保護犬 譲渡条件 厳しい」などで検索すると、「こういう場合は譲渡してもらえない」という意見がまことしやかに語られています。
…それってホント?
と思ったので、調べてみました。
よく「高齢者/単身者には保護犬を譲渡してもらえない(から、ペットショップで買うことになる)」という意見を見かけます。
ということで今回検討したのは、よく言われている以下の2点です。
- 高齢者(60歳以上)には譲渡しない
- 単身者(独身者)には譲渡しない
50の団体さんについて、調べてみました(‘ω’)ノ
先に結論:保護犬を諦めないで!
グラフでご覧ください。がんばりました。
細かい内訳等々について、以下で説明していきます。
調べ方
今回調べたのは、保護犬の譲渡を行っている団体です。
- Googleに「保護犬」のキーワードを入れて検索
- 「ペットのおうち」に登録されている「保護活動者」を人気順にチェック
などの方法で見つけることができた50の団体さんについて、譲渡条件が明らかにされているものを確認しました。
対象としたのは日本国内の団体さんのみですが、地域の限定はしていません。また、今回は保護犬の条件に限り、保護猫の条件に関しては確認していません。
また、ホームページ上で確認できる譲渡条件のみに基づいているため、詳しく問い合わせると教えてもらえるケースなどについてはおさえられていません。そのため、以下では具体的な団体名を紐づけて取りあげることはしません。
なんで50なの?
3時間超かけて調べて、力尽きたからです(笑)。
統計的に云々は全く配慮されていません。が、数としては少なくないものを集めました。ある程度は信頼できるデータになったのではないかと思います。
また、譲渡条件がほとんど記載されていない団体さん(おそらく個々に問い合わせる必要があるところ)は除いています。そのため今回のデータに含まれる50の団体さんは、一定の譲渡条件が明示されているところに限られています。
高齢者には譲渡しない?
まずは高齢者問題を見ていきましょう。いったんは高齢者の定義を60歳とします。
譲渡不可の団体さん
条件内に明確に「不可」とあるのは6団体さん。
ただし完全に「60歳以上不可」なのは1団体さんのみで、残りは「65歳以上不可」「原則不可」「単身かつ高齢者は不可」などの表現でした。
思ったよりずっと少ないな、というのが調べてみての感想です。
また、「譲渡のご要望にお応えできない場合があります」「ご希望に沿えない場合があります」と消極的な不可を示している団体さんも2団体ありました。
条件付き譲渡可の団体さん
圧倒的に多い条件が「保証人/後継人/後見人をたてること」でした(23団体さん)。
ただしこれが必要な高齢者の定義は、55歳~70歳と様々。
また、「親類で必ずわんこを引き受けてくれる人をたてなければならない」と、保証人等になれる人の要件が詳しく決められている団体さんもあれば、そこまでではない団体さんもありました。
また、保証人ではなく「同意書」という表現を用いている団体さんも1団体ありました。
また、「犬による」「応相談」などの団体さんが7団体。高齢者とされる年齢の方からの応募でも、状況によって対応をしてくれる団体さんもたくさんあるようです。
不明の団体さん
年齢に関する定めが明示されていない団体さんは9団体。
譲渡の年齢には条件がない、とも取れますし、暗黙の了解として不可、という可能性もあります。この場合は問い合わせてみなければわかりません。
歓迎の団体さん
独自のサポート制度を設けたり、生活スタイルに合ったわんこを提案したりすることで可能な限り譲渡する、と明記されている団体さんも2団体ありました。
単身者には譲渡しない?
譲渡不可の団体さん
「単身者不可」という団体さんは9団体ありました。
個人的には「高齢者不可」の方が多いのかな、と勝手に思っていたので意外です。
なお、「原則不可」や「賃貸かつ単身者の場合は不可」という規定になっているところもありました。
また、「お断りする場合が多い」「ご希望に添えない場合がある」という消極的な不可は3団体ありました。
条件付き譲渡可の団体さん
高齢者の場合同様、「保証人/後継人/後見人をたてること」を条件とする団体さんは18ありました。また、「同意書」という表現になっているところも1団体。
「犬による」「応相談」「子犬以外は可」という団体さんは8団体。
単身者の場合、外で働いていればお留守番が長くなります。
そのため「子犬は不可」とする団体さんがあるのだと思われます。
不明の団体さん
単身者・独身者に関する定めがないのは11団体さん。こちらも問い合わせてみるよりほかにしかたありません。
まとめ
もう一度グラフでご覧ください。
- 高齢者→意外と譲渡可能な場合が多い。保証人等の条件を満たせば譲渡してもらえるので条件をチェック
- 単身者→子犬の譲渡は難しい。わんこにもよるので、応相談の所にトライしてみるべし
調べた50団体さんからは上記のような結果になりました。
高齢者・単身者ともに条件付きとはいえ、半数以上が「譲渡可」です。
高齢だから、単身だから保護犬は無理…とは考えないでほしいな、と思います。
ぜひ皆さんが唯一無二のわんこに出会えますように(‘ω’)ノにいで家のママでした。
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