我が家に2番目にやってきたわんこ、シェルくんは、2021/9/20に推定10年の生涯を閉じました。
Twitter・Instagram・アメブロ…と、各種SNSでご報告させていただいていましたが、こちらのブログでも経緯をまとめさせていただきます。
前置き
まず、我が家のシェルくんはこんなわんこです。
初めての方はこちらの紹介記事を見ていただくと分かりやすいかと思います。
この記事では、退院後のシェルの様子を時系列で記録しています。
書いていても胸を抉られるようでした。
「僧帽弁閉鎖不全症」の診断がついていたシェルくん。
同じ病気のわんこと暮らす方の参考になればと思いますが、その点注意してお読みいただければと思います。
2021/2 入院
我が家に来て2年弱、シェルくんはフィラリア由来の僧帽弁閉鎖不全症により、胸に水が溜まり入院となりました。
そのときもだいぶ危険な状態になり、生死の境をさまよいましたが…そのときはなんとか退院。
その際の経緯はこちらの記事に詳しくまとめています。
2021/3 投薬、胸水抜去
退院間もなくの時期は、頻繁に通院を行っていました。
当時の体重は13.7kg。胸水をずいぶん抜いたこと、筋肉が落ちたことで体重は減っていました。
咳の様子を見ながら、お薬の調整をお願いしていました。
購入した酸素室も活用しつつ、毎日4回のお薬を頑張ってくれていました。
レントゲンを頻繁に撮り、胸水のたまり具合を見る日々。
眠れているか、咳はどうか…シェルの体調を日々見守っていました。
2021/4 復調
体重は15kgまで増えました。
相変わらず食欲は旺盛で、胸水も溜まるペースは落ち着きました。
心臓の様子はやはり横ばいでしたが、フィラリア由来で手術もできないため仕方ない…と見守っていました。
まだまだ散歩もできていましたが、かかりつけの先生には「狂犬病ワクチンはやめましょう」と言われ、免除の証明書を書いていただきました。
2021/5、6 利尿剤スタート
じわじわと溜まる胸水に、ついに利尿剤が始まりました。
シェルくんは自分でも尿意がコントロールできないことに最初は戸惑いを覚えているようにも見えましたが、室内ではマナーベルトやおむつを利用しつつ、なるべく頻繁にお外に連れて行ってあげるようにしていました。
体重は13kg~14kgでしたが、食欲がなくなったら言ってください、と言われていました。
翌月には利尿剤が増え、心臓の悪化を実感しました。
6月には常にじわじわと尿が出てしまう状態でした。
2021/8 立てなくなる
暑い夏…シェルはもともと暑さが苦手でした。
エアコンで人間は寒く感じるぐらいの室温に保ってはいましたが、徐々に活動量が減っていきました。
7月末の段階で、すでにおしりを支えてあげないと立ち上がれなかったり、トイレができなかったりすることが増えていました。
それでもまだお散歩には行き(お医者さんの指示で15分程度にとどめていましたが)楽しそうにしていました。
そのタイミングの通院では、心臓の状態は全体的にやや悪化していること、投薬を続けて様子を見るしかないことが告げられています。
2021/8/7、とうとうシェルは立ち上がれなくなってしまいました。
今まではお庭に連れていったときにしていたおしっこも、8/9段階では全ておむつに出してしまうように。
また、あんなに大好きだったご飯を食べたがらなくなりました。
ふやかしたフードを口元までもっていけばなんとか食べる、という状態でした。
散歩中も歩けなくなり、完全に支えてあげないといけなくなりました。
さらに8/19にはドッグフードをまったく口にしようとしなくなりました。
まずは食欲を取り戻してもらわないとどうしようもない…と、Twitterでもたくさんの温かいアドバイスをいただき、ちゅ~る、甘酒、肉、生クリーム、缶詰…と、様々なものを試しました。
「これを食べてくれた」「これはダメだった」と必死の記録が残っています。
生命線はドッグミルク。
人間用のものも含めいろいろ試しましたが、自分から一番飲んでくれたのはこれでした。
繰り返す下痢
この月の、最初の目立った下痢は8/10のこと。
この段階ではまだ食欲があり、焼いたお肉をよく食べました。
毎月通っている専門医の予約までにはまだ日がありましたが、念のためお電話で確認。
ただ担当の先生が予約日まではいないとのことで、連れていくのはやめました。
2021/8/23、何度か下痢をしました。
それまでの間も体調が悪くなったとき、ゆるいうんちを漏らしてしまうことはありましたが、この日は深夜・明け方・朝に3回連続で下してしまいました。
これは変だ、と専門医に行く前に、かかりつけで検便をお願いしました。
細菌のバランスが崩れている、との診断でした。
この段階では口元に持っていっただけではものを食べようとしなくなってしまい、ちゅ~るや鶏肉ですら口に押し込まないといけなくなってしまっていました。
心臓悪化による体重減少、そして脱水
専門医での診断は「脱水状態」。
心臓由来で肺や胸に水が溜まるのを防ぐため、利尿剤を服用していたシェルくんですが、心悪液質により体重が落ちることで利尿剤の効きがよくなりすぎてしまったとのこと。
1か月前には13.8kgあった体重が、11.3kgまで落ちてしまっていました。
「肺の状態は今までで一番良いけれど、利尿剤はいったん止めましょう」との診断を受けました。
シェルくんは水やミルクは自発的に飲んでくれていたので、どんどん与えていました。
お医者さんでも「利尿剤を止めれば食欲は回復するはずなので、8/27には利尿剤を再開しましょう」と言われていました。
利尿剤を使えば脱水で弱ってしまうかもしれない。
でも、利尿剤を使わなければ肺に水が溜まって死んでしまう。
今思えば、すでにシェルくんはぎりぎりのところで頑張ってくれていました。
強制給餌スタート
利尿剤を再開する日。シェルの食欲は、戻っていませんでした。
水やミルクに加えてようやく鶏肉・ちゅ~るは食べるようになったもののドッグフードは拒否。
お医者さんに相談しましたが、やはり利尿剤をこれ以上止めるのは望ましくない…。
そこで、2021/8/27、強制給餌に踏み切りました。
とにかくドッグフードを食べてほしい(というかカロリーを取ってほしい)。
…ということで、ミルで粉状にしたドッグフードを水で溶き、100均で手に入れたドレッシングボトルで口の中に入れたら…飲んでくれました!
そこからシェルくんの回復が始まりました。
8/28、お風呂に入っているときにシェルくんの吠え声が。
「どこ行ったの!? 早く戻ってきなさい!」の吠えが、こんなに嬉しかったことはありません。
8/31にはうんちもしっかりしたいいものが出るようになりました。
強制給餌には迷いもありましたが、液状のものなら比較的飲んでくれていたシェルくん…なんとか命をつなぎたい、と思っての行動でした。
2021/9 復活、しかし
9/1には今までとほぼ同量のドッグフードを、強制給餌とはいえ食べられるようになっていました。
また、この日には試しに差し出してみたカリカリフードを8粒食べてくれました。
おしっこもよく出るようになり、元気になってきたことを実感しました。
翌日はドッグフードをそのままで6粒。
ジャーキーやちゅ~るも自分から食べるようになり、徐々に良くなってきている、と希望を持っていた時期でした。
専門医ではやはり「心臓は悪化している」との診断がつきましたが、体重は11.7kgと回復傾向に。
体重減少を食い止め、さらに増加させられた! ということで、喜んでいました。
車椅子を購入したのもこのタイミング。
結果的には1週間も乗せてあげることはできませんでしたが、乗って寝たりお外を見に行ったりすることができました。
食欲低下、そして急変
それは私の出張中のできごとでした。
以下はパパの記録と、記憶に拠っています。
お外に連れていくとき、姿勢を変えたいとき、食後のげっぷのときなどは抱き上げる必要があったシェルくん。
2021/9/19、抱き上げた際、脱力感が強まりぐったりした感じになっていました。
夜の強制給餌のタイミングでは、今まで口に入れれば飲み込んでいたご飯を食べる意欲が低下しているようでした。
9/20明け方、ゆるいうんちを3回しました。やはりご飯に対する反応は鈍く、今まで食べられていたジャーキーにも無反応。
お昼に一度嘔吐しました。ミルクも飲もうとせず、水を与えればなんとか舌が動く、という状態でした。
その後の強制給餌でもご飯を飲み込もうとせず、首を上げさせて飲ませようとするとシェルくんは不服そうな声を上げました。
もういいよ、いらないよ、と言いたかったのかな、と思います。
この間、パパは何度か専門医に電話して指示を仰いでくれていました。
でも、やはりお医者さんとしては「詳しく診るには連れてきてください」としか言えず…。
かなり弱っていたシェルくん。事前に「家で看取ってあげようね」と二人で話していたので、パパはおうちで頑張ってくれました。
9/20、16時過ぎ。シェルは眠るように旅立ちました。
ご飯もお水も最後は拒否して、パパが口元に置いてくれた大好きなジャーキだけをそっと食べて。
ママが仕事から戻るまでは…と、パパは頑張ってくれましたが…私はシェルの最後に立ち会ってあげることはできませんでした。
まとめ
こうやってまとめてみると、シェルは本当に何度も大変な山を乗り越えてくれたんだと感じます。
パパママそろって「なんとかシェルに生きてもらいたい」という思い、でも同時に「これ以上苦しい思い、辛い思いはさせたくない」という思いでここまでやってきました。
フィラリア由来の僧帽弁閉鎖不全症だったシェルくん、他のわんことは違う部分も大いにあるとは思いますが、彼のケースがどなたかの参考になれば幸いです。
どうか皆さん、フィラリアの予防は毎月しっかりとしてくださいね。
そしてどうか…皆さんのおうちの子を大切にしてあげてください。
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