新型コロナウイルスで保護犬はどうなる? 海外と日本の違い

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しいちゃんの幼少期犬と時事的な話

まだまだ世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。
愛犬家としては、わんこ関係のニュースがやっぱり気にかかります。

保護犬がいなくなった、と聞いたり、犬舎が満杯で処分しかない、と聞いたり。
海外のニュースと日本のニュースでだいぶ雰囲気が違うので、自分の備忘録を兼ねて調べてみました。

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海外の報道

海外のニュースを見ると、喜ばしいものが多いように思えます。

普段は引き取り手を待つ犬で溢れるアメリカ・フロリダ州にある動物保護施設の一角で、全ての保護犬に里親が見つかり、スペースが空っぽになった。
施設が4月14日にFacebookで報告し、開設以来初めての快挙を喜ぶ職員の動画を投稿した。 

HUFFPOST「“空っぽ”になった犬の保護施設で職員が大喜び。新型コロナ禍に里親になる人が急増中(動画)」より

「犬を飼おう」と思った人が譲渡動物に目を向けてくれるのは嬉しいですね。
もちろん社会情勢の変化で飼い主の収入が減ったり、健康を害したりして行き場を失う動物が出ないか…という不安もあります。この記事の最後でもその懸念には触れられていました。

日本の報道

保護犬猫がなぜピンチか、マンガでまとまっていてよくわかります。

保護団体さんの多くが、「譲渡会」を開催しています。
現在ほとんどの譲渡会が中止に。そのため、保護動物が譲渡されないまま団体さんに残ってしまっています。

その一方で、「日本ではペットショップが盛況」という声を耳にすることも増えました。
ホントだったら悲しいなあ、と思って調べてみたのですが。

結局、信頼に足るニュースソースを見つけることができませんでした。
伝聞調の意見がほとんどで、「本当に日本では新型コロナウイルスの影響でペットショップが流行っているのか?」は謎。ただしTwitterでは、ペットショップ店員を名乗るつぶやきも散見されます。

以下のようなニュースは発見しました。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、自宅で過ごす時間などが増える中、生活に身近な「レンタル」にも変化が起きている。(中略)意外なレンタル…ワンちゃんとお散歩!?

0テレNEWS24「清浄機に…犬?新型コロナでレンタルに変化」より

レンタルした犬をそのまま迎えることもできるとのこと。広義のペットショップ、なのかな?

「お散歩だったら僕と行きますか?」

個人的には、この時期にペットショップやブリーダーから新しく犬を迎え入れるのには不安があります。

子犬は、すごい

通常のペットショップで販売されているのはほとんどが子犬・子猫です。
「在宅の仕事のお供に犬を・猫を」と思って迎え入れても、子犬や子猫がいたら…仕事になりません!
私もかなりイメトレしてからわんこを迎えましたが、「こんなに大変だとは…」とかなり苦労しました。

考える100倍手がかかる

思い出す、しいちゃんの子犬期…すべての布製品におしっこをかける使命を帯びた犬でした(笑)。
イメージしてください。ご自身の職場で、布製品全てにおしっこして回る子犬の姿を…!!!
(ちょっとかわいいなあと思っちゃったけど、そうじゃなくて)

食事も頻繁に与える必要があります。しいちゃんの場合は空腹時間が続くと吐いてしまうため、1日分のドッグフードを5回程度に分けて食べさせていました。
しかも食べ渋りもあったため、「食べさせる」のはかなりの苦労でした。

いたずらもします。口に入るものを片っ端からかじるため、手が届くところにものを出しておくことはできません。
子犬期に危険だったものは「文房具」「スリッパ」でした。パソコンのコードをかじられたこともあります。

もちろんしつけも必要。子犬のころはぐんぐん覚えてくれる時期…だからこそ、ここでしっかり教えておくと後が楽。
トイレのしつけ、散歩のしつけ、お風呂のトレーニング…やることはたくさんあります。

子犬育ては、もはやちょっとした育児です。

癒しに…なるか?

それでも動物に癒されたい! という気持ちはすごくよくわかります。
でも、私は正直最初のころは「つらい」と思うことも多かったです。

子犬はこちらの言うことを聞いてくれません。
こちらも子犬の言いたいことがわかりません。
これは私が犬と暮らすのが初めてだったせいもあると思いますが、本当に最初のうちはしいちゃんの伝えたいことが全く分かりませんでした。

ご飯を食べない。そのくせ空腹で吐く。床を鼻で掘ろうとしてケガをする。ハーネスが食い込むのにぐいぐいリードを引っ張る。そのせいでせき込む。寝床で排泄してそれを踏む…。

言葉の通じない相手です。結構、きついです…。

さらにしいちゃん夜泣き・朝泣きもあったので、睡眠時間も削られました。
同室に人がいれば泣かない犬でした。他のおうちのわんこを見ていると「ケージの中だとずっと泣いてた」という猛者もいるので我が家は楽な方だったのだと思います。
子犬の泣き声(鳴き声というより「泣き声」)は、精神を削られます。
哀切な訴えを聞きながら、安眠できるわけもなく。
それでもトイレをマスターするまでは一緒に寝るわけにもいかず(前述の通り、ふとんにもするわんこです)耐えるしかありませんでした。

在宅で仕事をするからその癒しに…と子犬を迎えることのハードさ、多少なりともおわかりいただけたでしょうか。

それでも動物と暮らしたい、人へ

めっちゃわかります。特に犬は最高ですもんね(笑)。
イアン・ブレマー氏もこう言いました。

犬を飼っていないなら飼うべきだ。犬を飼うことには大賛成だ。

REUTERS「新型コロナウイルスは、私の生涯で最大の危機」より

そんなときにやっぱりおすすめなのは、保護団体や保健所からの譲渡です。

おすすめな理由:成犬が多い

成犬譲渡も多いので、そちらを選べば「子犬特有の問題」はおきません。
落ち着いた成犬、人と一緒に過ごすのが大好きな成犬もたくさんいます。犬種もいろいろ(でも中型雑種犬が一番いいですよ?(笑))

シェルをうちに迎えたのは2019年のGWのことでした。
ぜんっぜん手がかからなかったので逆に驚いたことを覚えています…。
(かまってあげたくても全然遊ばないので、ひたすらブラッシングしていました。懐かしい)

シェルくんは完全に「トイレは外派」。室内での粗相はなし。
食欲は旺盛で好き嫌いなし。シニアなのでお散歩の引っ張りもなし。
しいちゃんの子犬のころに比べると、迎えてからすぐの生活はものすごく楽でした。

もちろん成犬といっても年齢も性格も様々です(トイレ・食欲・お散歩の引っ張りは個人差ならぬ個犬差が大きいと思います)。
生活スタイルや希望にあった犬を迎えましょうね。

おすすめな理由:頼れる場所がある

「実家のある犬」を迎えられるというメリットも、個人的には感じています。
保健所からの直接譲渡では難しいのかもしれませんが、近隣の保護団体さんや預かりさんから譲渡した犬は、「つながり」ができます。
我が家のしいシェルも、未だに保護団体さん・預かりさんに近況報告をしています。
(だって可愛すぎて自慢したいんだもん…)

無条件に頼れる!というわけではありませんが、何かあったときに相談に乗ってくれる人がいるだけで安心感は全然違います。
シェルの出身団体さんにも、里親募集中のわんこ・にゃんこはたくさんいます。

コロナの影響で譲渡会ができなくなっても、保健所収容、処分は待ってくれません💦
外出なるべくしないようにとかも関係なく、センターから、いつ、犬引き取りに来ますか?と連絡来ます💦
自分達の健康管理も注意しつつ、なんとか個々にお見合いをして里親さんたちに繋げることをしなければ、あちこちの県で殺処分される子がこれからまた急激に増えるでしょう。

わんにゃん小梅保育園 ★保健所犬猫レスキューコロナ問題も保健所犬猫の殺処分は待ってくれない」より

ぜひご自宅の近くで活動されている団体さんを探してほしいと思います。

今後どうなっていくのかがわからない中で

いきなり里親になるのはなあ、と思っている人も多いと思います。
でも、今は家にいる時間が長い。そのお供に犬を迎えたい…。
そんなあなたに「預かりボランティア」はいかがでしょうか。
いろんな団体さんが「預かりさん」を募集しています。

小型犬または中型犬の預かりさんを募集しています。
アグリはアットホームな小さな会です。皆で助け合いながら保護活動をしています。
辛い状況で悲しい目をした犬達をピッカピカの笑顔にしてあげるお手伝いです。
一緒にひとつでも多くの命を救い里親様へ繋ぐお手伝いをしてみませんか?

アグリドッグレスキュー「ボランティアさん募集」より

このように、いきなり自分で飼う、ではなくて、保護された犬の居場所になる選択肢もあります。

個人的には「イメトレ」もおすすめです。
「ペットのおうち」のような保護犬猫が掲載されているサイトを見て、「この子がうちにきたらどういう生活になるのか…」を妄想する。
結構楽しいです(笑)。

まとめ:海外と日本の違い

まだまだ日本では「保護犬」「保護猫」の知名度が低い、「犬を飼おう」「猫を飼おう」と思ったときの最初の選択肢として保護動物が挙がってこない…というのが一番の違いなのではないかと思います。
それでも未曽有の事態において暮らし方を再考したとき、「動物と暮らしたい」と思った人が多いからこそ「ペットブーム」のような状態が起きるのではないでしょうか。

すっごくいろいろ考えて、条件やその他もろもろに折り合いがついて、犬を迎えたい! と思ったそのときは…ぜひ、家族を求めているわんこをお迎えしてあげてください。
全ての犬が幸せになりますように。

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